その日は楽しみにしていた結婚式だった。
新郎新婦とは20代を同じ職場で過ごした友人であるが、
結婚すると聞いてからこの日まで、特別な思いでいた。
『おめでとう』という言葉は、とうの昔に言ってしまったように思えるほど、二人の今日までは本当に長かったし、ずっとこの日がくるのを、ぼくらは心から強く思っていたからだ。
会場には久しぶりに会う先輩や後輩、かつてのお客さん、そしてこの何年もの間に結婚して子供ができた友達の顔ぶれがあった。
その日はみんなの笑顔がひとつになった、良い一日となった。
よく晴れた10月1日、君たちはとうとう結婚したのだ。
おめでとう、また今度。